妊娠中にむくみやすくなるのは、黄体ホルモン(プロゲステロン)や卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響が大きいからなんですよ。妊婦さん全体の約30%が体験する生理的反応ということなのであまり心配しすぎない方がいいようです。
それから、大きくなった子宮に血管や鼠径リンパ節(足の付け根のリンパ)などが圧迫されて、足や下半身がますますむくみやすくなるんです。
妊娠後期(8ヶ月)に入ると、血管の通りをよくして、赤ちゃんにたくさんの血液を運べるように、血液中の水分が多くなって、さらにむくみやすくなります。
妊娠中のむくみには、ただのむくみではない場合もありますので、注意が必要ですね。
みなさん、下肢静脈瘤という病名を聞いたことがありますか?足に血管が膨らんでいる場合は、下肢静脈瘤の可能性がありますので、ゆいりが解説します。
妊娠後期になり子宮が大きくなってくると、足のつけ根にある太い静脈の弁に強い圧力がかかるようになって、足のつけ根にある逆流防止弁に負担がかかり、壊れちゃうことがあるんです。しかも、妊娠中はプロゲステロン(黄体ホルモン)の働きで血管が広がりやすくなるために、弁が壊れた静脈内に血液が溜まりやすく、血管が目立つようになるというのがメカニズム。場合によっては、妊娠3ヶ月くらいまでの初期であっても異常が起こることがあるそうです。
気を付けなければならないのが、血管が浮き上がっていない場合でも、逆流防止弁が壊れている場合があって、そういう静脈瘤を隠れ静脈瘤と呼ぶんだって。
むくみが辛い方は自分の足をよく観察してみましょう。太ももやふくらはぎの面前や横、裏側に血管が浮き上がっていないですか。もし、赤紫や青色の血管が透けて見えたり、太い血管が浮き出ている場合は、下肢静脈瘤の専門病院で検査を受けることをお勧めします。